今大会のプレースタイル
4年前の南アフリカ大会ではスペインが華麗なポゼッションサッカーで圧倒的な強さを見せ優勝を飾ったが、この4年間で各国はその対策をしっかりと練ってきたようである。あのスペインがオランダに大敗し予選で大会を去ることになったのを見た時に、今大会では「堅守速攻」がプレースタイルの主流になるであろうということを予感させられた。 勝ち残ったチームはボールを持った選手に早いプレスをかけボールを奪い攻めに転じ、DFラインを上げ相手ゴールに迫っていくという戦術で戦っていた。相手チームはパスの出しどころがなく、仕方なく横パスやバックパスで陣形を立て直す。スペインはそのような戦いにずるずると引きずり込まれてしまった。ブラジルが大敗したゲームでも、ドイツの速攻にブラジルの守備が崩壊していく様子を誰かがシナリオに描いたようなシーンとして見ることとなった。 ワールドカップ以降の戦術は上位チームのスタイルが主流となるとはよく言われていることだが、近代サッカーは行き付くところまで行き、南米スタイル、ヨーロッパスタイルとの区分けが無くなってきていた。しかし、今大会を見て感じたことは、まだまだ進化を遂げていたということである。 それは「堅守速攻」を基本に、ゴール前ではもう一工夫を加えたスタイルに進化していた。旧来の「堅守速攻」は守りを固め、ボールを奪うととにかく前方の体の大きなFWをめがけ蹴り込む。それが、今回の「堅守速攻」は、早いドリブルやパスでペナルティエリアまで運び、バックアップもしっかりした態勢でパスやアーリークロスなどで勝負に出る。 決勝戦でのドイツのゴール、左からのシュルレの崩しから出されたクロスをワントラップでボレーで決めたゲッツェのゴール、予選リーグのオランダVSスペイン戦でのファンペルシのフライングヘッドやロッベンの50m独走ゴールはその典型であり、ずっと記憶に残るゴールとなった。 日本代表は緩い守りに横パス多用の遅攻スタイル。それでは勝てないって。勝つどころか得点の期待さえ持てない、負けるべくして負けた大会であった。大きな反省材料。 | |
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ひとこと数:2
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ミスターHさん[1302] | 2014-07-25 12:59:10 |
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平井正幸さん[1200] | 2014-07-28 15:41:39 サッカー協会は、他のスポーツ協会よりも進歩的だと思っていましたが、これじゃあ、相撲協会、柔道連盟と少しも変わりませんね。 |
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アギーレを次期監督に決めるとき「ザッケローニのパスサッカーを引き継ぐ」とか、これまでのサッカーについて「方向性は間違っていなかった」とか、サッカー協会の原は言っていませんでしたっけ。日本のサッカーを強くするにはまず第1に、原を技術委員長から専務理事に格上げするのではなく、総括・反省して更迭することでしょう。そうしなければ世界に追いつくどころか、近づくこともできないのではないかと思ってしまいます。
負けた理由を選手個人のフィジカルとメンタル、そして準備不測のせいにして、あとは新監督に任せたなどというサッカー協会トップの悪しき伝統を断ち切らねば。